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Mon.

社説【フセイン死刑執行 イラク安定の第一歩】

【前書き】
 できれば2006年の内にエントリーしたかったんですが、多忙なもので年末年始も休みなしです^^; イラクで長期的な独裁政権を指揮してきたフセインに刑が執行されました。死を持って償うことが正しいことなのか…特にムスリムの血は濃いですからね。摩擦が生じるのは必然でしょう。今回は、フセイン死刑執行について「これだけは言わせて!!」。
 
【今回のテーマ】
・(読売新聞)
【「人道に対する罪」で死刑が確定していたイラクの元大統領サダム・フセインに対する絞首刑が執行された】


【フセインの断罪】
・(読売新聞)
【約30年間にわたりイラクを強権支配した元大統領は、イスラム教シーア派やクルド民族に対する苛烈(かれつ)な弾圧政策で、イラクの「安定」を維持してきた】
 ↓
・(産経新聞)
【元大統領への死刑判決が下された罪状はシーア派住民148人殺害事件(82年)の「人道に対する罪」だけで、化学兵器によるクルド人約5000人の殺害(88年)やクウェート侵攻(90年)について、独裁者当人の証言は空白となった】


【フセインの発言】
・(朝日新聞)
【死刑の確定後、元大統領は面会した兄弟たちに「殉教者となることはうれしい」と語ったと伝えられる】


【ブッシュの発言】
・(産経新聞)
【「(死刑執行が)イラクの暴力に終止符を打つことにはならないだろう」とのブッシュ米大統領の声明は、現在のイラクが直面する困難を物語る】


【イラク政府高官の発言】
【絞首刑に立ち会ったイラク政府高官の一人は米CNNテレビのインタビューに「この日を報復の日ではなく、新しいイラクを築く団結の日にしたい」と語った】


【死刑執行の是非】
(読売新聞)
【死刑執行は、現在、イラクで激化する宗派抗争をさらにあおりかねない。そのため、処刑のタイミングには、政治的判断の余地もある、との見方もあった。】
【法の支配を無視した元大統領に対し、選挙で選ばれた新生イラクの指導者は、民主的手続きを経た裁判の先例を残す好機を失った、との見方も出ている】


【各紙の見解】
・(朝日新聞)
【いま最優先すべきなのは、内戦状態ともいえるイラク国内の武力対立を解消することだ】
・(読売新聞)
【シーア派が主導するマリキ政権は、むしろ執行を急いだ。治安改善に有効策を打ち出せないまま求心力を失いつつある政権浮揚のため、シーア派やクルド民族の復讐(ふくしゅう)心に訴えようとしたのだろうか】
・(産経新聞)
【イラク人による裁判であったことは救いだったかもしれない】



【後書き】
 裁きは下されました。他民族、他宗教であることを考えれば、今回の死刑判決をどうこう言うべきではないのかもしれません。日本では、死刑判決が出ても、法務大臣が了承せず死刑執行が行われない状況が続いている。そんな日本から考えれば、イラク高等法廷の判決から執行は異常な早さだったと思う。今後、日本は裁判員制度が控えている。一般市民を巻き込んだ裁判がこれまで通り慎重過ぎてはならない。かと言って、フセイン裁判のように背景で後押しするものが早期執行を助長してはならないと思う。

 イラクは、シーア派・クルド人とスンニ派で宗派間の対立を繰り返してきた。最近では、自爆テロが多発している。双方が報復し合い、無意味な殺りくが続いている状況でフセインの死刑は執行されました。フセイン独裁政権下で迫害を受けてきたシーア派は、イラク戦争によりフセインが拘束され、新生イラクで第一政党の立場に立った。少なからず、マリキ政権にフセインへの復讐心がなかったとは言い切れないでしょう。「死刑執行は尚早」という声が囁かれる中で、産経新聞はイラク高官の「この日を報復の日ではなく、新しいイラクを築く団結の日にしたい」というコメントに共感し、「イラク人による裁判であったことは救いだったかもしれない」と前向きに述べている。或いは、「フセインが死刑になるのは当然のことだ」という気持ちの裏返しなのでしょうか。

 フセインの存在は大きかった。死刑執行に際し、シーア派主導の国営テレビでは「きょうは死刑の日。幸福な日」と子どもの明るい歌声のBGMと共に放送した。一方、スンニ派地区では「あまりに不敬だ。処刑は法の裁きなどではなく、単なる政治的宣伝だ。サダムは武装勢力を通じ、墓から無限に米国とイラク政府への攻撃を続ける」と語られた。この明と暗は、自爆テロという形で具現化している。イラク中部クーファの魚市場で起きた爆破テロ(36人死亡・60名負傷)は、フセイン判決に反対するスンニ派武装勢力の報復と見られている。恐らく、今後も爆破テロは頻繁に起きるでしょう。マリキ政権の思惑としては、早期にフセインの存在を消し去ることでスンニ派武装勢力の反発を収束させたかったのかもしれない。

 ただ、スンニ派の恨みだけがフセイン死刑執行を後押ししたわけではないでしょう。イラクは今でも米兵が駐留し、治安維持に加担している。シーア派民兵の受け皿ともなっているイラク治安部隊に権限移行がいつ行えるのか。ブッシュのイラク政策失敗の印象を少しでも緩和させるためにフセイン裁判の早期解決を望んだのではないか。ブッシュは父子を通して、フセインとの関わりがあったことになる。1980~88年イラン・イラク戦争において、米国はシーア派イスラム教徒の国イランの台頭を抑えるため、スンニ派イスラム教徒主導のフセイン政権を支援している。戦争時、フセインはクルド地区で化学兵器を使用しているが、米国は「反対」の意思を示しながらも、実質「黙認」していたと言ってよい。米国とイラクは、80年代の蜜月時代から90年代の対決時代へと変わって行く。それらの経緯から、ブッシュがフセインとの関係に精算したい気持ちがあったとしてもおかしくはないでしょうね。

 仏教徒らしく「死をもって罪は流される」なんて言うつもりはありません。イスラームは、特に過激な印象が強い。それが信仰心の現れであったとしても、加熱し過ぎると衝突は避けられない。今回の死刑執行は、フセインの断罪だけでなく、イラク安定の手段という意味が強い気がする。と言うより、私は「そうあるべきだ」と思っている。フセインがいなくなれば、宗派間の対立はなくなるのか?と問われれば答えに苦しむが、今できる最善の策だったのではないだろうか。

 フセインは、死刑執行直前「アッラーのほかに神はなし。ムハンマドはアッラーの使途である」「国民に告ぐ。団結せよ。イランと手先は信用するな」と述べた。指導者らしい最期に、フセインを崇めるスンニ派はどう応えるのか。永遠に殺し合いの螺旋を描くことに意味はないと思う。手段がテロであれ「意志」が全てなんでしょう。殺し合うことさえ信仰の現れだとしたら、イスラーム自体を批判しなければならないのか。歪んだ信仰心を掲げ、それを指揮したフセインの存在が消えることで少なからず摩擦の根源を断つ機会になったのではないでしょうか。これまで何百年、或いはそれ以上の間対立してきたのかもしれませんが、その睨み合いを簡単に安定化させる方が無理な話だと思う。イラク安定の第一歩、と捉えたい。

 国際問題に触れる中で「国の態勢は、指導者に左右される」とつくづく思います。とりあえず、イラクはマリキ政権に任せるしかないでしょう。米国はブッシュ、ロシアはプーチン、中国は胡錦濤、韓国は盧武鉉、北朝鮮は金正日、日本は安倍晋三…と指導者の顔ぶれを見ながら、新たな年の始まりに各国が良い方向へ進むことを願うばかりです。


【参考資料】
読売新聞 12月31日社説【フセイン処刑 憎悪の悪循環をどう断ち切るか】
朝日新聞 12月31日社説【フセイン処刑 報復合戦につなげるな】
産経新聞 12月31日主張【フセイン死刑執行 報復ではなく団結の日に】



【関連エントリー】
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